仕事が立て込んでいたり、急な欠員が出たりすると定時で帰れないこともあるのが薬剤師の仕事です。あなたの職場でも少なからず残業があるのではないでしょうか。あまりに残業が多く、ワークライフバランスの取れた働き方ができないようであれば、思いきって働く場所を見直す必要があるかもしれません。

 今回は、調剤薬局やドラッグストア、病院、製薬企業に勤めている場合、それぞれどんなシーンで残業が必要になるのか、また、残業が少ない職場を見分ける方法はどんなものかをご紹介します。

薬剤師の残業の内容

 薬剤師の残業は、勤務先の形態によって状況や事情が異なります。ここでは、職場ごとの残業の内容をご紹介します。

調剤薬局、ドラッグストア

 正社員の場合、1日1時間程度の残業がある職場が多いようです。多くの人が体調を崩す季節の変わり目や花粉症の時期は、薬歴の記載に時間がかかるため2時間以上残業する日もあります。ドラッグストアでは棚卸しがある月はさらに忙しく、深夜まで残って残業をすることも。

 また、パートやアルバイトが欠勤してシフトに穴が開いた場合は、社員が穴埋めしなければなりません。人手不足の調剤薬局、ドラッグストアでは特にその傾向が強くなります。

病院

 病院の規模や方針によって残業時間は異なりますが、院内処方が多い病院で働く場合や、一人の薬剤師が多くの病棟を担当している場合には、定時帰宅が難しいかもしれません。急患やミーティングで残業が長引くこともあります。

 一方、小規模な病院でベッド数が少なく、ほとんどが院外処方の病院の場合、残業時間は比較的短くなります。しかし残業の定義が曖昧な病院もあり、サービス残業を課せられる場合があります。

製薬企業

 薬剤師の中で特に残業が多いのがMRです。担当エリアの医薬品卸企業の朝礼に参加するなど出勤時間も早くなりがちです。ドクターとの面会が夜になることもあるでしょう。さらに、夕方から長時間にわたる勉強会があったり、土日には製薬会社が協賛する医療従事者向けの講演会があることも。講演会では終了後も会場の片付けなどの雑務があり、どうしても帰りが遅くなりがちです。

職位や雇用形態で残業の扱いは変わる

 職位や雇用形態により、残業の扱いは異なります。特に管理職である管理薬剤師、正社員ではない派遣薬剤師は、一般的な薬剤師とは残業の扱いにおいて大きな差があります。

管理薬剤師

 管理職である管理薬剤師は、役職についていない薬剤師よりも残業が多くなります。また、手当がつく代わりに残業代が出ないことも多いです。自ら時間管理をしないと残業が慢性化しやすくなるため注意しましょう。

派遣薬剤師

 派遣薬剤師は勤務時間が契約で決められているので、原則として残業をすることはありません。基本的には残業なしで帰れることが多いと考えていいでしょう。

残業が少ない職場はどうやって見分ける?

 できれば残業をしたくないという方は、「月の残業時間を○時間以内に減らす」と目標を設定している、スタッフの数が適切で人手不足による残務処理がない、営業時間の設定に無理がないといった条件を満たす職場を選びましょう。近隣の病院の診療時間が長いと、閉店直前になっても薬局が閉められないため、あらかじめ調べておくことをおすすめします。

残業がない職場で働くには?

 残業が常態化した職場で働くと、定時までに仕事を終わらせようとするモチベーションが下がり、仕事の効率が落ちてさらに残業が増えるという悪循環に陥りがち。定時内にしっかり仕事をこなし、プライベートも大切にするという理想のワークライフバランスを叶えたいのであれば、残業のない職場に転職することを検討してみましょう。

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