「自分に合う職場で働きたい」「キャリアアップしたい」という想いから転職を考える人もいるでしょう。薬剤師の転職は、新しいキャリアに向かう大きな決断ですが、誰に相談すればよいのか、何から始めればよいのか迷ってしまうかもしれません。
本記事では、転職を検討している薬剤師の方に向けて、相談先に転職エージェントをおすすめする理由や、転職エージェントの選び方・ポイントについて紹介します。
薬剤師の転職の相談先は？
薬剤師が転職を考える際、自分に合った相談先を選ぶことが重要です。転職活動は1人でもできますが、適切な相手に相談するほうが、スムーズに進みやすくなります。
主な3つの薬剤師の転職相談先について、それぞれの特徴を紹介します。
1.薬剤師会
薬剤師会では、地域に根ざした薬剤師向けの情報を提供しています。医療機関や薬局とのつながりが深く、地域に特化した求人情報を提供している薬剤師会もあるでしょう。また、薬剤師会の会員には、キャリアに関する豊富な知識を持つ人が多いため、専門的な相談に乗ってもらえる可能性もあります。
しかし、サポート体制は地域によって異なり、求人情報の数が少ない場合や、給与などの詳細な情報が確認できない場合もあります。また、あくまでも情報紹介のみで、応募先への問い合わせや面接対策には対応していないことが多い点には注意が必要です。
2.転職エージェント
転職エージェントは、薬剤師の転職をサポートする専門家です。多数の企業と連携しており、非公開求人などの1人では見つけにくい求人情報を紹介してもらえることがあります。また、エージェントは、企業とのやり取りもサポートしてくれるため、転職活動がスムーズに進みます。
転職サイトとは異なり、キャリアカウンセリングや面接対策のサポートも受けられることが多い点も特徴です。薬剤師に特化した転職エージェントを選ぶなら、専門的なサポートを受けられ、安心して転職活動を進められるでしょう。
3.先輩や後輩、教授など
大学の先輩や後輩、教授などの身近な人に相談するのも1つの方法です。特に大学の研究室の先輩などは、転職をサポートしてくれる場合もあります。内情を知っている人から生の声を聞けることは大きなメリットです。
しかし、転職エージェントと比べると紹介してもらえる求人が限られるため、他の選択肢を見逃してしまうかもしれません。また、紹介での入社の場合には退職しづらくなる可能性があり、慎重な検討が必要です。
薬剤師専門の転職エージェントをおすすめする5つの理由
薬剤師が転職エージェントを利用することには、数多くのメリットがあります。本項では、転職エージェントを利用する5つの理由について詳しく説明します。
1.キャリアについて相談できる
転職するか迷っている場合も、転職エージェントに相談してみましょう。本当に転職が必要なのかという点も含め、経験やスキル、希望などを踏まえて、客観的な視点からキャリアプランを一緒に考えてもらえます。
薬剤師の仕事は、病院、薬局、ドラッグストアなど多岐にわたり、働く場所によって求められるスキルや仕事内容が大きく異なります。転職エージェントは、薬剤師のキャリアパスに関する豊富な知識を持っているため、あなたに合った働き方を見つけるためのサポートをしてくれるでしょう。
2.非公開求人を紹介してもらえる
転職エージェントでは、求人票に記載されていない非公開求人を多数取り扱っています。転職エージェントに相談することで、通常ではアクセスできない求人情報を入手でき、転職先の選択肢が大幅に広がることがあります。
また、非公開求人は、エージェントが厳選して紹介するため競争率が低い可能性があるのもメリットです。今後の事業展開など、転職活動を進める上で重要な応募先に関する情報を詳しく教えてもらえることもあります。
3.希望の求人を効率的にチェックできる
薬剤師の職場は病院や薬局、ドラッグストアと幅広くあり、確認したい求人数も多くなる場合があります。しかし、薬剤師の仕事は多忙なため、働きながら転職活動をする場合は時間の確保が難しいと感じる方も多いでしょう。
転職エージェントは、多くの求人情報の中から希望に沿った求人を選出してくれるため、自分で一から検索する手間が省けます。短期間で効率的に転職活動を進めたいときにも、転職エージェントの利用を検討してみましょう。
4.書類添削や面接対策のサポートが得られる
転職活動では、履歴書や職務経歴書の作成、面接対策などの準備が必要です。面接は採用を決める上で重要な要素とされていますが、緊張してうまく話せず、苦手に感じている方も少なくありません。
転職エージェントは、あなたの強みや経験を最大限に引き出す書類添削や、面接対策をおこなってくれます。専門的なアドバイスを受けることで、書類のクオリティを高め、自信を持って面接に臨めます。細かなポイントを押さえたアドバイスが得られるため、安心して転職活動を進められるでしょう。
5.転職先とのやり取りを任せられる
転職活動では、面接日の設定や条件交渉など、転職先とのやり取りが多く発生します。転職エージェントは、これらの面倒なやり取りを代行してくれるため、業務に集中できます。また、交渉力の高いエージェントなら、有利な条件で転職できる可能性が上がるでしょう。
さらに、エージェントによっては、入社後のフォロー体制が充実しているところもあります。入社後に何かトラブルが発生した場合でも、相談できる窓口があれば安心です。入社後のフォローを得たい方は、エージェントに相談する際に確認しておきましょう。
薬剤師が転職エージェントを利用する流れ
薬剤師が転職エージェントを利用する流れは、次の5つのステップに分かれています。エージェントの手厚いサポートを受ける前に、流れを確認しておきましょう。
- 登録：まずは、転職エージェントに登録します。この際、あなたのキャリアやスキル、希望する勤務条件などの詳しいヒアリングがあります。
- 求人の紹介：ヒアリングをもとに、あなたの希望に合った求人を紹介してもらいます。非公開求人など、自分では見つけられないような求人も紹介されることがあります。
- 面接対策・サポート：面接の日程調整や、面接対策もサポートしてもらえます。履歴書や職務経歴書の書き方、面接での注意点など、具体的なアドバイスを受けられます。
- 内定：面接の結果、内定が決まれば、転職エージェントを通じて入社日や条件などを調整します。
- 退職手続き：新しい職場が決まったら、現在の職場への退職手続きをおこないます。転職エージェントによっては、退職手続きのアドバイスをしていることもあります。
薬剤師専門転職エージェントの選び方と相談のポイント
薬剤師がスムーズな転職を実現するための転職相談先として、転職エージェントをおすすめする5つの理由について紹介いたしました。しかし、自分に合っていない転職エージェントを選んでしまうと、思ったように転職活動が進まない可能性もあります。
転職エージェントの選び方や相談する際のポイントを知っておくことは、転職活動を成功させるために非常に重要です。ここでは、転職エージェントを利用する際に注意すべき点と、自分に合ったエージェントの選び方について紹介します。
複数のエージェントを比較する
1つのエージェントに絞るのではなく、複数のエージェントに相談することをおすすめします。転職エージェントはそれぞれの得意分野や扱っている求人が違うため、複数のエージェントに相談することで、より多くの求人情報を得られます。
また、それぞれのエージェントからアドバイスを受けることで、自分のキャリアについて多角的に考えられるでしょう。たとえば、病院や調剤薬局など、働きたい職場によって適したエージェントが異なります。
転職の優先順位を明確にしておく
転職エージェントに相談する前に、自分が転職に何を求めているのか、優先順位を明確にしておくことが大切です。たとえば、次のような希望があるかと思います。
- 給与が高い職場
- ワークライフバランスが良い職場
- 専門性を活かせる職場
- 地域に根ざした仕事
希望を具体的に整理しておくことで、転職エージェントがあなたの希望に合った求人を探し出してくれます。また、すべての条件を満たす求人が見つからない場合に備え、どの条件を優先したいのかを明確にしておくことも重要です。
キャリアの棚卸をしておく
転職活動を進める上で、自分のスキルや経験を把握しておくことは非常に重要です。これまでのキャリアを振り返り、自分の強み、弱み、経験などを整理しましょう。資格、スキル、実績などを具体的に書き出すことで、自己分析が深まります。
転職エージェントに相談する際に、自分のキャリアについて具体的に説明できるように準備しておくと、よりスムーズに相談を進められます。キャリアの棚卸をしておけば、面接の際にも自分の強みを効果的にアピールでき、面接官に好印象を与えられるでしょう。また、市場価値を正確に把握することで、適切な給与やポジションを交渉する際にも役立ちます。
薬剤師の転職は専門の転職エージェントに相談を
薬剤師が転職を考える際、相談先を選ぶことは非常に重要なポイントです。薬剤師会、転職エージェント、個人的なつながりなど、それぞれにメリットとデメリットがあります。ご自身が重視するポイントに注目し、適切な相談先を選んでください。
転職エージェントでは、キャリアについての相談から非公開求人の紹介、書類添削や面接対策、転職先とのやり取りなど、幅広いサポートを受けられることがあります。エージェントを選ぶ際には、複数のエージェントを比較し、転職の優先順位を明確にし、キャリアの棚卸をおこなうことが重要です。ぜひ転職エージェントに相談して、満足のいく転職を進めていきましょう。
