働き方を比較的柔軟に選べる職種の薬剤師では、「夜間勤務」という働き方も選択可能です。夜間勤務は肉体的な負担が大きいために避ける方も多いですが、収入の面では大きな魅力があり、日中勤務よりはるかに稼ぐことが可能です。今回は、夜間勤務を行う薬剤師の働き方についてご紹介します。
夜間に働く薬剤師は高収入?
薬剤師が夜間に働く最大のメリットが、「高収入」という点です。労働基準法の定めにより、22時から5時までの間は通常給与の25%増しとなる額を受け取ることができます。
たとえば、月給を労働時間で割った際の1時間あたりの給与が2,000円で、7時間の深夜勤務を行った場合、割り増し分は(2,000×0.25=500)で500となり、元々の給与である2,000円と合わせた2,500円が1時間あたりの給与となります。7時間であれば17,500円ですから、日中同じ時間で働くより3,500円も収入が増える計算となるのです。
この制度では、もともとの給与が高ければ高いほど夜勤による割り増しも高額になります。そのため、基本的に高給とされる薬剤師が夜勤をすれば、かなりの高収入が期待できるようになるでしょう。
夜勤で働ける職場はどこ?
薬剤師として夜間勤務を希望する場合、注意しておきたいのが「夜勤のない職場がある」という点です。ただ夜勤は一般的に、多くの調剤薬局や製薬企業、医薬品卸企業の薬剤師には夜勤はなく、病院と一部の調剤薬局にとどまります。ただし、調剤薬局は将来的に夜勤を導入する可能性があり、製薬企業の薬剤師は基本的に給与が高いため「わざわざ夜勤をする必要性がない」という事情もあります。薬剤師が夜勤で働ける職場は、以下の2つです。
病院
入院施設があるような大きな病院(大学病院や総合病院など)であれば、夜間に薬剤師が必要となることも多くあります。病院薬剤師の夜勤は基本的に「当直」となるため、仮眠をとることも可能。ただし、入院している患者の容体が急変した場合には、医師の要請に応じて素早く調剤しなければならないことがあります。また、夜間は1人勤務となるケースが多く、あらゆる業務を1人でこなす必要があるため、それなりの知識、スキルが必要で同じ夜勤の医療従事者ともコミュニケーションを密にとることが求められます。
24時間営業のドラッグストア
24時間営業のドラッグストアで夜勤をする場合、業務内容は日中と変わりありません。特徴として、夜間は医薬品より日用品や栄養ドリンクを求める客が数多く来店するため、「薬剤師らしさ」を感じる場面は少なくなります。ただし、総合病院や大学病院が近くにあるドラッグストアはもちろんのこと、深夜であっても突然調剤を求められるケースがあるため、緊張感も持ちながら働き続けることができるでしょう。
パート・派遣でも夜勤は可能?
薬剤師は夜間でも勤務可能とご紹介してきましたが、夜勤の仕事につけるのは正社員だけではありません。正社員に比べると求人数は少ないものの、パートや派遣の薬剤師であっても病院やドラッグストアで夜間勤務を行うことはできます。時給は日中勤務より高く、病院勤務であれば5,000~7,000円程度、ドラッグストア勤務であれば4,000~5,000円程度の収入が見込めるでしょう。
業務内容は正社員とほとんど変わりません。ただし、病院で勤務する場合には前述した急患への調剤など重大な責任が生じる場面では正社員が担当するケースが多くなります。そのため、「より責任のある仕事」を任されたいと考えているなら、事前に仕事内容を確認しておいたほうがいいでしょう。
夜勤で働きたいならエージェントに相談を
ご紹介したように、薬剤師は正社員でも派遣でもパートでも関係なく、その気があれば夜間に働くことができます。とはいえ、正社員以外だと求人数が少なく、なかなか希望に合った働き口が見つからないかもしれません。そんなときは、ぜひ薬剤師の転職を応援している株式会社ファーマリンクまでご相談ください。ファーマリンクが独自に入手している求人情報をご紹介し、希望の働き方を見つけるお手伝いをいたします。