「単発派遣」とは、2~3日間程度の短い期間を不定期で働く勤務スタイルです。
アルバイトやパートなどの直接雇用で短期間働くことに関しては問題ありませんが、単発派遣(スポット派遣)で働くためには、以下のような条件のいずれかを満たすことが必要です。

  •  60歳以上である
  •  雇用保険適用外の学生(専修学校・各種学校を含む)である
  •  本業の年間収入の額が500万円以上である
  •  主たる生計者でなく、世帯の年間収入の額が500万円以上である

2012年10月の労働者派遣法改正により、このような条件が付加されました。労働契約の期間が31日以上で複数の単発派遣を組み合わせて行う場合は上記の条件に該当しなくとも勤務が可能ですが、労働契約が30日に満たない短期契約派遣は原則的に上記の条件を満たさない限り認められません。

単発で働く薬剤師を雇いたいという企業は多くあります。一時的な人材不足をどうにかして補いたいという需要や、営業には薬剤師が必要であるという業界の仕組みがあるからです。単発で働く薬剤師は、調剤薬局やドラッグストアが主な勤務先です。調剤薬局では資格を有している薬剤師がいない場合の調剤業務は禁止されており、ドラッグストアでは要指導医薬品や第一類医薬品の販売業務が禁止されています。もしも常勤している薬剤師が家庭の事情や体調不良などの諸事情で休まなくてはいけなくなった場合に、業務が停止してしまう店舗もあるでしょう。このように、数日間人材が不足する緊急事態を補うために単発で働く薬剤師が重宝されています。

単発の仕事は、電話やメールで連絡を受け直接派遣先に出向いて就労をすることから「ワンコールワーカー」とも呼ばれています。雇用が不安定な印象が先行しますが、自分のスケジュールに合わせて仕事を探して選ぶことが可能なので、ダブルワークとして単発を選ぶ薬剤師も少なくありません。家事と仕事のバランスを取りながら働きたい方や、育児中で仕事のブランクを空けたくないという主婦の方などにもオススメの働き方です。

最終更新日: 2024.09.27