薬剤師の職場ストレスの原因とは?人間関係のストレスへの対処法も解説

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薬剤師の職場ストレスの原因とは?人間関係のストレスへの対処法も解説

2024年8月1日掲載

今の職場に対してストレスを抱えていませんか?ストレスを抱える原因は、職場の人間関係や待遇面のほか、患者の命を扱う薬剤師だからこその悩みやプレッシャーなど、状況によってさまざまです。

本記事では、薬剤師が職場でストレスを感じる原因やその対処法について解説します。

薬剤師が職場でストレスを感じる主な原因

調剤薬局や病院で薬剤師として働いていると、誰もがストレスを感じてしまうことがあるでしょう。ストレスの原因は1つとは限りません。原因がわかっているつもりでも、実はそれ以外にも問題があり、複数の原因が重なってストレスを感じる場合もあります。

薬剤師が抱えるストレスの原因を知って、改めて自身の状況を分析することで、ストレスを感じている本当の原因がわかるかもしれません。はじめに薬剤師が職場で抱えるストレスの主な原因を解説します。

職場の人間関係

薬剤師として働く際、職場での人間関係がうまくいっていないと、大きなストレスにつながります。特に、人事異動が少なく閉鎖的な環境になりやすい調剤薬局や病院では長時間同じメンバーと勤務するケースが多いため、相性の悪いスタッフがいると毎日のストレスになりがちです。

また、病院で勤務していると、医師や看護師など薬剤師以外の職種との連携を求められます。職種間での対立やコミュニケーションの問題があると、患者への対応やチーム全体の働きに支障をきたす可能性もあるでしょう。

ドラッグストア勤務の薬剤師の場合、登録販売者や店長などとの関わりが必要となるため、立場の違いから人間関係が複雑になりがちです。顧客対応や在庫管理など、薬剤師業務以外の業務に携わるケースもあり、立場の違うスタッフとの人間関係がストレスを増幅させることもあります。

業務負担の大きさやプレッシャー

薬剤師の仕事は、業務の性質上ミスが許されない責任を伴うため、業務負担の大きさやプレッシャーがストレスの原因になることもあります。

調剤薬局や病院では毎日多くの処方箋に対応し、正確かつ迅速に薬を調剤しなければならず、精神的な負荷がかかります。特に繁忙期や人手不足の状況では業務量が増えるため、その負担はよりいっそう大きくなるでしょう。

また職場によっては、かかりつけ薬剤師の契約数や加算件数などのノルマが課せられるケースがあり、ノルマを達成しないといけないというプレッシャーがつらいと感じる場合もあるかもしれません。

さらに、薬剤師の仕事は患者と接する機会が多いため、コミュニケーションによるプレッシャーも伴います。理不尽なクレームへの対応や、病状に対して不安を抱える患者への説明など、対人業務に対してストレスを感じることもあるかもしれません。

ドラッグストアで勤務する場合には、薬剤師としての業務に加えて、レジ打ちや商品の陳列、在庫管理といった一般的な店内業務をこなす必要が生じるケースもあります。マルチタスクの状態を負担に感じるかもしれません。

給与や待遇面への不満

薬剤師がストレスを抱える原因の1つとして、給与や待遇面への不満があげられます。薬剤師は世間的には高年収の職業とされているものの、先述したような業務負担やプレッシャーに見合わないと感じるケースもあるようです。

薬剤師になるためには6年間大学に通ったのち国家試験に合格する必要があり、多くの時間や費用がかかっています。さらに薬剤師になったあとも、常に最新の知識を求められるため、新薬や新しい治療法などを継続的に学び続けなければなりません。日々薬剤師として従事しながら専門知識を身につける必要があるため、努力に対する見返りが少ないと感じがちです。

また、休日の少ない職場であれば、プライベートの時間を十分に取れず、不満を抱えてしまう場合もあるでしょう。とくに、年中無休のドラッグストアや24時間対応が求められる薬局では、休日が取りづらく、勤務時間も長くなるケースが多く見られます。長時間労働が続くと、ワークライフバランスが崩れ、心身の疲労が蓄積されやすくなるため、ストレスが増す原因になることがあります。

職場のストレスがもたらす心身への影響

職場のストレスによって心身に負担がかかると、体調不良や睡眠の質の低下、さらには業務ミスの増加といった深刻な問題に発展することがあります。またストレスによって日常生活や仕事がうまくいかなくなることで、さらなるストレスを生む悪循環に陥ることも少なくありません。

以下では、職場のストレスがもたらす具体的な影響について見ていきましょう。

吐き気や頭痛などの体調不良

ストレスを抱えると、交感神経優位な状態となり、吐き気や頭痛といった体調不良を起こす可能性があります。そのほかにも以下のような症状があらわれます。

  • 全身の倦怠感
  • 肩こり
  • 動悸
  • 関節痛
  • めまい

自律神経の乱れによって起きる体調不良は、内科で検査しても原因がわからない場合があります。そこで心療内科へ紹介されて、実は体調不良の原因が精神的な不調であることが判明するケースも見られるようです。

上記の症状が慢性的に起きており、日常生活に支障が出ているようであれば、医療機関への受診を検討してもよいかもしれません。

睡眠の質の低下

職場のストレスは、睡眠の質にも悪影響を与えます。心配や不安が頭から離れず交感神経が活発な状態が続くと、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりする症状が見られます。

睡眠の質が低下し熟睡感が得られないと、体や心が十分に休息できません。また寝つきが悪いと、眠れないことに焦ってしまい、余計寝つきにくくなることもあります。

睡眠を十分に取れず疲労が蓄積すると、業務中における集中力や注意力の低下につながることもあるため、注意が必要です。

業務ミスの増加

職場でストレスを抱えて体調不良になったり、睡眠の質が低下したりすると、業務に集中できなくなり、結果としてミスの増加につながることがあります。特に、薬剤師のように正確さが求められる職種では、1つのミスが患者の命に影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

ミスが続いてしまうと薬剤師業務をこなす自信を失ってしまい「次こそは完璧にしなければ」というプレッシャーがかかり、ストレスを増幅させることもあるでしょう。このような負のサイクルに陥ってしまうと、業務上のミスが増えてしまったり職場での評価にも悪影響を及ぼしたりするかもしれません。

職場でストレスを感じたときの対処法

適度なストレスは緊張感をもたらし、成長の糧につながります。しかし過剰にストレスを感じてしまうと、体調不良や業務ミスの増加につながる可能性があるため、適切に対処する必要があるでしょう。

ここからは過度なストレスが与える心身への悪影響を軽減し、職場でのストレスを乗り切るための具体的な対処法を解説します。

同僚や上司に相談する

職場でストレスを感じたときに同僚や上司に相談することは、効果的な対処法の1つです。悩みやストレスを1人で抱え込まずに自分の気持ちを聞いてもらうことで、心の負担が軽くなる場合もあるでしょう。

同じ職場環境にいる同僚は、実は自身と似たような悩みを抱えているかもしれません。同僚に相談することで、自身の悩みに共感してもらえたり有益なアドバイスを得られたりすることもあるでしょう。

また、職場の人間関係に悩んでいる場合は、上司に相談することを検討してみてください。上司に悩みを打ち明けることで、配置やシフトの変更といった具体的な配慮をしてもらえるかもしれません。さらに、上司の視点から見た対策や、職場内での立ち回り方についてのアドバイスを得られることもあります。

どうしても職場の人に相談できない状況なら、家族や友人に相談してみるとよいかもしれません。職場の詳しい状況を知らない相手でも、自身の考え方とは違う目線でアドバイスを得られたり、悩みを打ち明けることで気持ちが楽になったりする場合もあるでしょう。

職場のルールを見直す

職場の人間関係や業務負担の大きさにストレスを感じているときには、薬局のルールを見直せないか、上司に相談してみてはいかがでしょうか。ルールの見直しにより、業務が効率化されれば、業務負担を軽減できるかもしれません。

たとえば、薬剤ピッキングの際には「PTPシートをまとめているテープや袋は捨てる」「ピッキング時の道具の置き場所を決める」などのルールを検討できます。業務のバラつきが減り、スムーズに薬剤ピッキングを行えるようになることがあります。

趣味に打ち込む

職場でストレスを感じたときは、趣味に打ち込んで心身をリフレッシュさせるのもよいでしょう。職場でのストレスがあるとプライベートの時間にも考えたり悩んだりしてしまいがちですが、意識的に気持ちを切り替えて、趣味に没頭すればストレスの軽減につながるかもしれません。

ウォーキングやランニングなどの体を動かす趣味なら、心身ともにリフレッシュしやすくなります。厚生労働省の公表した「健康づくりのための身体活動基準2013」によると、身体活動(生活活動・運動)に取り組むことで、気分転換やストレス解消につながり、メンタル不調の一次予防に有効であることが報告されています。

身体活動(生活活動・運動)に取り組むことで得られる効果は、将来的な疾病予防だけではない。日常生活の中でも、気分転換やストレス解消につながることで、いわゆるメンタルヘルス不調の一次予防として有効であること、ストレッチングや筋力トレーニングによって腰痛や膝痛が改善する可能性が高まること 、中強度の運動によって風邪(上気道感染症)に罹患しにくくなること 、健康的な体型を維持することで自己効力感が高まること等、様々な角度から現在の生活の質を高めることができる。

出典:厚生労働省「運動基準・運動指針の改定に関する検討会 報告書」

ただし、心身の疲労が激しいときには無理をせずに身体をしっかり休めることも重要です。趣味に没頭することはストレス解消に役立つものの、無理をして体調を崩してしまっては逆効果です。リラックスできる音楽を聴いたり、温かいお風呂に浸かったりして、心身を休める時間も大切にしましょう。

異動や転職を視野に入れる

人間関係や業務内容、待遇面に悩んでいて今の職場での改善が難しいようなら、思い切って異動や転職も考えてみてはいかがでしょうか。

職場の人間関係に悩んでいるなら、上司に相談して他の店舗へ異動できれば、解決する場合もあるでしょう。今の職場の人間関係だけではなく、業務内容や待遇にもストレスを感じているなら、転職を検討する必要があるかもしれません。転職によって業務内容や人間関係が改善されれば、今よりも快適に働ける可能性があります。

転職経験が少なく転職活動に不安がある場合には、転職経験のある同僚や友人に話を聞いたり、薬剤師専門のキャリアカウンセラーに相談したりするとよいでしょう。

職場のストレスは原因を見極め適切に対処しよう

薬剤師の職場ストレスは、主に人間関係のトラブルや業務負担の大きさ、給与・待遇への不満が原因です。

これらのストレスが蓄積すると、体調不良や睡眠障害、業務ミスの増加など、心身に悪影響を及ぼします。ストレスを軽減するには、同僚や上司に相談したり、趣味に打ち込んでリフレッシュしたりすることも効果的です。

また、労働安全衛生法が改正され、2015年12月からは労働者が50人以上いる事業所において、すべての労働者がストレスチェックを受けることが義務付けられました(※)。本制度を積極的に活用し、自身でも気づきにくい体調変化を客観的に評価し適切にケアをしてくれる会社を選ぶことも大切です。今の職場で改善が見込めないときには、異動や転職を検討することも視野に入れ、適切に対処しましょう。

(※)契約期間が1年未満の労働者や、労働時間が通常の労働者の所定労働時間の4分の3未満の短時間労働者は義務の対象外です。

参考:厚生労働省 滋賀労働局「2015年12月からストレスチェック制度が義務化されました」

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監修者のご紹介

星野 匡宣(薬剤師)

1998年、昭和薬科大学卒。多摩大学大学院にてMBA取得。
調剤薬局チェーンにてマネージャーを経験後、2009年にファーマリンクに入社。現在は、2023年にファーマリンクと合併したブラン・ド・ブランの執行役員。キャリアカウンセラーとしても活躍中。

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