残業が多い職場を辞めたい!薬剤師の残業が多い理由や転職のポイントを解説

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残業が多い職場を辞めたい!薬剤師の残業が多い理由や転職のポイントを解説

2024年6月13日掲載

薬剤師は急な在宅業務・急患などのさまざまな理由で突発的な業務が発生することもあるため、患者さんの動向によって業務量が変わる仕事です。残業が多く、ワークライフバランスが取れないときは、働く場所を検討する必要があるかもしれません。

本記事では薬剤師が残業が多い理由と、転職でチェックすべきポイントを解説します。残業が多く、仕事を辞めたいと思っている方はぜひご覧ください。

薬剤師の残業時間は月10時間前後

厚生労働省がまとめている令和5年度賃金構造基本統計調査によると、薬剤師の残業時間は下記の通りで、医師より少なく看護師より多い状況です。

職種 平均残業時間
  従業員10人以上の事業所 従業員1000人以上の事業所
薬剤師 10時間 15時間
医師 20時間 29時間
看護師 6時間 8時間

毎月勤労統計調査による一般労働者(パート除く)の平均残業時間は13.7時間と、薬剤師の平均残業時間と比べてあまり違いはありません。残業時間だけを見ると薬剤師はほかと比較して激務とはいえないでしょう。

参考:e-Stat「賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」
参考:毎月勤労統計調査「令和5年分結果速報」

「毎日残業で疲れた」職場で異なる薬剤師の残業内容

薬剤師の平均残業時間は他職と変わりませんが、それでも「毎日残業で疲れた」という意見があります。主に働いている職場、規模や時期によって異なるためです。
ここでは、薬剤師の代表的な職場である「調剤薬局」「病院」「ドラッグストア」「製薬企業(MR)」について、残業内容を詳しく見ていきましょう。

調剤薬局

調剤薬局で残業が多くなる大きな理由は近隣の病院・クリニックの患者さんが季節的要因で増加することです。内科・小児科では季節性の感染症が流行したタイミング、耳鼻科や眼科では花粉症の季節、皮膚科では夏に患者さんが急増します。患者の増加に伴い業務量が増えるほか、閉局が遅くなる場合もあるため、残業時間が長くなります。

薬剤師の業務は調剤だけではなく、薬歴の記載や翌日の予製、患者さんの家に薬を届けることや時間外対応などの仕事もあるため、残業となる場合もあるでしょう。

病院

病院薬剤師は外来受付時間が決まっているため、処方業務による残業は少ないものの、緊急入院患者の対応やカンファレンスへの参加により残業が発生します。外来で急に入院になった患者さんや救急搬送されてくる患者さんがいるため、いつ残業が発生してもおかしくありません。他にも治験業務や薬学部生の指導、学会発表などの業務を任されることもあるため、業務量が多くなり残業となることもあります。

カンファレンスは医師を含めてさまざまな業種が参加するため、病院の外来業務終了後におこなわれることが多く、必然的に残業が発生します。自身が症例紹介をおこなう場合には、症例集めやスライドの作成もするため、どうしても残業して業務をおこなう必要が出てくるでしょう。

ドラッグストア

調剤窓口が併設されているドラッグストアの場合は、調剤薬局と同様に近隣の病院・クリニックの状況に応じて残業が発生するでしょう。調剤窓口を併設していない場合には通常残業は発生しにくいです。しかし、レジ対応やPOP作成、品出しなどさまざまな業務をおこなう場合もあり、それらの仕事を終わらせるために残業する場合があります。

また、営業時間の長いドラッグストアや24時間営業のドラッグストアもあり、人手不足などが重なると長い残業をおこなうこともあるでしょう。

製薬企業(MR)

MRは残業が多くなりやすいです。自社の医薬品を医師に情報提供(営業)するのが主な仕事のため、医師が手が空くタイミングである診察終了まで待つ必要があり、どうしても終業が遅くなり残業が発生します。

医薬品の情報提供のほか、セミナーの開催や資料作りの業務もあります。セミナーの開催も医師や薬剤師の参加できる夜や休日におこなわれることが多いため、残業・休日業務が多くなるでしょう。

残業の多さだけではない薬剤師の転職理由

薬剤師が職場を辞めたいと考える理由は、残業が多くて辛いためだけではありません。人間関係がうまくいかないといったことから待遇面の不満、職場の環境の悪さまで、さまざまな状況に不満を感じ「辞めたい」「転職したい」と考えています。ここでは残業の多さ以外の、職場を辞めたい・転職したいと考える理由を3つ紹介します。

人間関係がうまくいかない

薬剤師でよくある転職理由は人間関係です。命に関わる業務をおこなうため、ピリピリしている人も多く、密にコミュニケーションをおこなう機会が多いためストレスがたまりやすいです。
調剤薬局は、毎日狭い空間で同じメンバーで長時間仕事をおこなうため、人間関係が濃くなりやすい場所です。そのなかで、気の合わない人や嫌いな人ができてしまった場合、距離を取るといった対応ができずストレスとなってしまいます。また病院では、さまざまな職種の医療従事者と連携を取るため、複雑な人間関係で悩むことになるかもしれません。

人間関係がうまくいかないことについてはこちらの記事も参考にしてください。

職場の人間関係に疲れたらどうする?薬剤師が抱える悩みへの対処法を解説

待遇面に不満がある

薬剤師は命や健康に関わる仕事をしているため、プレッシャーが大きくストレスがたまりやすい割に、給与面など待遇は決してよくありません。また、仕事量も多く忙しいと感じ、多くの薬剤師が年収と釣り合っていないと感じています。

同じ仕事量でも病院と調剤薬局では給与は違うほか、調剤薬局のなかでも職場によって大きく異なることも珍しくありません。それでは自身の価値を実感できないためモチベーションの低下につながります。

また、入社後に給与の昇給や昇進がしにくい場合もあります。小さな調剤薬局では、管理薬剤師などの役職に限りがあるため、昇進のチャンスすらないこともあるかもしれません。

内部リンク:「給与への不満を理由に転職したい」面接における転職理由の伝え方を解説

職場の環境整備が整っていない

特に中小規模の薬局や病院、ドラッグストアの薬剤師が感じる不満は、研修やフォロー環境が整っていないことに対するものです。薬剤師の仕事は忙しいことから新人の研修体制が整っていないことがあります。環境が整っていない職場では、「仕事の仕方は勝手に覚えるもの」とフォローのない職場もあり、ミスの改善もままならず不満がたまっていく一方でしょう。

人員のフォロー体制も組まれていない場合もあり、残業があるだけでなく休日も取りにくい、有休が取れない職場もあります。

残業が多くて辞めたい!転職の判断基準

「残業が多くて辞めたい!」と思うのは人によって感覚が違います。例えば、体力があり毎日1時間以上残業したとしても問題ないと感じる人もいれば、30分でも耐えられないと感じる人もいます。

その残業の中身も関係してくるでしょう。薬歴を記載するための1時間の残業と、明日の予製や時間外対応のために集中して業務をおこなう1時間の残業は重みが違います。残業が多いため転職を検討するには、次に示すある程度の基準が必要です。

労働時間・時間外労働の上限を超えていないか

労働時間は原則1日8時間、1週間40時間と定められています。時間外労働協定(36協定)を結んだ場合は時間外労働も可能となっていますが、1ヶ月45時間・年360時間が上限です。

厚生労働省の「脳・心臓疾患の労災認定」にも残業時間が1ヶ月45時間を超えると、業務と疾患の関連性が徐々に強くなっていくとされています。45時間以上の残業が発生している場合には、転職を検討してよい状況といえます。

参考:厚生労働省「労働時間・休日」
参考:厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定 過労死等の労災補償 Ⅰ」

残業代が適正に支払われているか

残業をおこなっているにもかかわらず残業代が支払われない場合は、辞めるのを検討すべきです。違法な残業が横行しているいわゆる「ブラック企業」で働いている場合には特に転職すべきでしょう。残業をしているのに残業代が支払われないのは、辞めたいと思うのも仕方ないことです。

年俸制や固定残業制(みなし残業制)で働いている方も多いのではないでしょうか。この場合でも労働基準法により法定労働時間以上働いた場合や、固定残業時間の上限を超えた場合には、残業代をもらえます。年俸制や固定残業制度だからいくら残業しても仕方ない、と思わずに行動しましょう。

参考:厚生労働省「会社の給料体系が年俸の場合は残業代はもらえないのですか。」

心身に影響が及んでいないか

長時間の残業により、体調に影響が出ているかも重要なポイントです。十分な睡眠や休養が確保できないと、疲労の蓄積により体調を崩すおそれがあります。脳疾患や心臓病など重篤な疾患に罹患するリスクも出てきます。

また、ワークライフバランスが崩れている場合も注意が必要です。生活に必要な用事の時間が取れなかったり、家族との時間が少なくなったりと、プライベートに影響が出るとストレスがさらにたまるでしょう。

残業の少ない職場に転職するためのポイント

「残業が多くて辛いから転職しよう」と思い転職したけれども転職先も同じように残業が多かった、となってしまっては転職した意味はありません。また次の職場を探すにはエネルギーが必要です。

そうならないためにも、転職をする際には、その職場が残業が少ないかを適切に見極める必要があります。残業の少ない職場に転職を成功させるためのポイントを次に紹介します。

業務内容、業務量をしっかり確認しておく

薬剤師が転職した際にギャップを感じやすいのは、仕事量と仕事内容です。処方箋枚数と薬剤師の人数を確認するのはもちろんのこと、残業になりそうな予製の作成状況や薬歴の残り状況を確認しましょう。ほかにも休日対応の有無や在宅があるならその量も業務量に関わってきます。

これらが人員不足で滞っている場合、残業が多く発生しているかもしれません。人員不足時の応援の有無もしっかり確認しておきましょう。また、人員不足を解消するために現在募集している場合は、その見込み状況の確認をする必要があります。

職場見学で現場を確認する

職場見学は必ずおこない、可能なら自分が配属予定の職場を実際に見てみましょう。また、忙しい時間帯に見学することをおすすめします。忙しくしている時間帯にこそ、その職場のリアルな状況や人間関係を見られます。

必要とするスキルも職場によってさまざまです。例えば薬局の場合、患者さんに子供が多い場合は子供が薬を服用しやすい工夫や子供への対応、病院前では幅広い知識が求められます。

自分が思っているスキルと現場の雰囲気がかけ離れている場合、うまくいかず時間がかかり残業しやすくなるかもしれません。

転職サイトや転職エージェントを活用する

「残業が多く辞めたい」という方には転職サイトや転職エージェントの活用がおすすめです。自身の現状や希望を伝えることで担当の方がしっかりと残業の有無を調査して求人を紹介してくれます。入社した後のイメージのずれを回避しやすくなります。

また、転職活動には求人を探すところから履歴書・職務経歴書の作成、面接とありますが、担当の方によるサポートを受けられます。そのため1人で転職活動をおこなうよりも、希望条件にあった職場を効率的に見つけられるでしょう。

残業が多く転職を考えているならまずは相談を!

薬剤師の残業は平均では10?15時間ですが、その内容は調剤薬局・病院・ドラッグストア・製薬会社で異なります。環境によっては多くなることもあり「残業が多くて辞めたい」と考えることもあるでしょう。残業以外でも人間関係や待遇面の不満により辞めたいと感じるかもしれません。

残業が法的な残業時間を超えていないか、ワークライフバランスが崩れていないかなどを冷静に考えて、それでも辞めたい場合には転職を考えましょう。転職の際には転職サイトや転職エージェントに相談をして自分の希望を伝えることが重要です。そして転職活動のフォローを得ながら、残業が少なく、より自分に合った職場へ転職しましょう。

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監修者のご紹介

星野 匡宣(薬剤師)

1998年、昭和薬科大学卒。多摩大学大学院にてMBA取得。
調剤薬局チェーンにてマネージャーを経験後、2009年にファーマリンクに入社。現在は、2023年にファーマリンクと合併したブラン・ド・ブランの執行役員。キャリアカウンセラーとしても活躍中。

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