薬剤師の手取りはどのくらい?平均額や初任給について解説

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薬剤師の手取りはどのくらい?平均額や初任給について解説

2024年7月18日掲載

薬剤師としてのキャリアをスタートさせる際、大きく気になるのはやはり給与ではないでしょうか。初任給はどのくらいなのか、また平均的な手取り額はいくらなのか、これらは薬剤師として働く上で重要な情報です。

本記事では薬剤師の給与について詳しく解説します。これから薬剤師になる方、薬剤師として勤務しているが手取り額が低いかもと気になっている方はぜひご覧ください。

そもそも「手取り」とは

「手取り」とは、私たちが働いて得た給与から各種税金や社会保険料などが控除されたあとの金額です。この手取り額は、日常生活で実際に使えるお金であり、生活設計や将来の計画を立てる際に重要な要素となります。

給与を表現する際には、「額面」と「手取り」の2つの概念があります。それらの違いを理解するためには、所得税や社会保険料など、給与から引かれる税金について知っておくことが必要です。

額面と手取りの違い

「額面」と「手取り」の違いは、税金や社会保険料が控除される前後の金額であるという点です。具体的には、「額面」は基本給に加えて残業代、各種手当など、労働者が労働契約に基づいて雇用主から支払われる全ての金額を指します。

各種手当には、時間外労働に対する手当、通勤手当、家族手当などが含まれます。また、会社によっては、薬剤師手当などの各種資格手当が設けられている場合もあるでしょう。

一方「手取り」は、「額面」から法律に基づいて定められた税金や社会保険料を差し引いた後の金額です。これが実際に受け取れる金額になります。

給与から引かれる税金・保険料の種類

給与からは以下の税金が控除されます。

  • 所得税:毎月の給与と賞与から天引きされる、所得に対してかかる税金です。
  • 復興特別所得税:東日本大震災の復興施策のために個人から徴収される税金です。所得税額の2.1%を復興特別所得税額とします。
  • 住民税:居住している都道府県や市町村に納める税金で、前年の所得に基づいて計算されます。

また、以下の社会保険料も給与から控除されます。

  • 健康保険料:公的な医療制度のための費用で、医療サービスを受ける際の費用を補助する保険料です。
  • 介護保険料:介護が必要になった際に、介護サービスを受ける費用を軽減する制度のための費用です。40歳以上で加入が義務付けられています。
  • 年金保険料:老後の生活を支えるための公的年金制度への保険料です。個人の場合は国民年金、会社員・公務員は国民年金と厚生年金の2つに加入します。
  • 雇用保険料:失業や休業をした際に失業等給付を受ける保険制度のための保険料です。育児休業給付、職業訓練給付などの公的サービスも受けられます。

これらの税金と社会保険料が給与から差し引かれることで、最終的な手取り額が決まります。

新卒の場合は入社2年目に手取りが減少する

一般的には勤続年数が長くなると手取り額が上がりますが、新卒と比べると、入社2年目のほうが手取り額が減少することがあります。

これは、入社1年目は前年の所得がないため、住民税が発生しないことが原因です。2年目に入ると1年目の所得に基づいて住民税が課税されるため、1年目よりも2年目のほうが控除額が多くなり手取り額が減少することがあります。

また、社会保険料は入社したときから発生しますが、納付は翌月からのため、翌月(4月入社なら5月)分の給与から控除されることが一般的です。そのため、4月よりも5月のほうが手取り額が減少する可能性があります。

薬剤師の手取りはどのくらい?手取り月額の目安

薬剤師は高度な専門性を要する国家資格を持つ職業のため、その給与水準は非常に気になります。特に新卒の手取り額や薬剤師の手取り額は生活設計に大きく影響を与えるため、具体的な金額を知りたいところです。

薬剤師の給与は職種や地域により変わりますが、手取り額は一般的に「総支給額×0.8」が目安とされています。以下に薬剤師の初任給の手取り額と平均的な手取り額を詳しく紹介します。

薬剤師の初任給の手取り額は約23万円

具体的なデータを見てみると、令和5年度の24歳の新人薬剤師の「きまって支給される現金給与額」は平均29.2万円でした。 この金額は「額面」であり、税金が控除された後の「手取り額」はおよそ23.4万円となります。大卒の20~24歳の労働者の平均手取り額が20.8万円であることを考えると、薬剤師の初任給の手取り額は他の職種より高水準といえます。

参考:職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

参考:賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類

薬剤師の手取り月額は約33万円

一般的な薬剤師全体の「きまって支給される現金給与額」は平均で41.8万円で、 この金額から税金を差し引いた手取り額の目安は約33.4万円となります。

大卒の労働者の額面が36.9万円、手取り額の目安は約29.5万円、全労働者の額面が31.8万円、手取り額の目安は約25.4万円となっています。薬剤師の手取り額は他職種と比較すると高水準といえるでしょう。

参考:職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

参考:令和5年賃金構造基本統計調査の概況

薬剤師が手取りを増やすための方法

薬剤師としての専門性を活かして働いているため、手取り額を増やしたいと考えるのは自然なことです。生活の質を向上させるだけでなく、将来のためにも重要です。

薬剤師としての自己研鑚のための投資にかける費用に影響が出るほか、仕事へのモチベーションにも直結するでしょう。薬剤師が手取り額を増やすには以下の方法があります。

所得控除制度を利用する

所得控除制度の活用は、手取り額を増やすための基本的な手段です。例えば生命保険料、介護医療保険料および個人年金保険料を支払っている場合、一定の金額の所得控除を受けられます。

ほかにも医療費控除や地震保険料控除なども所得控除に含まれるため、申請することで納税額を減らすことが可能です。これにより、税金の軽減と手取り額の増加が期待できます。

ふるさと納税をはじめる

ふるさと納税を通じて節税をおこなう方法もいいでしょう。ふるさと納税は自身の選んだ自治体へ寄付をおこなった場合、寄付額から2,000円を超える金額が所得税および住民税から控除される制度です。

本制度を利用することで税負担を減らし手取り額を増やせます。また、地域の特産品などの返礼品を受け取ることも可能です。

資格を取得する

薬剤師として高度な知識と専門性、技術を有していることを証明する資格の取得は、手取り額の増加につながる手段です。資格手当の支給や昇給の機会が増え、手取り額の増加が期待できます。

例えば、研修認定薬剤師はかかりつけ薬剤師指導料の算定要件です。中途採用の現場では、「研修認定薬剤師を取得していない薬剤師は採用しない」という事例も出てきているので、給与自体に差が生じることも十分考えられるでしょう。

転職する

転職は薬剤師にとって手取り額を増やすための有効な手段です。条件の良い職場へ転職することで、給与の増加やより良い労働条件の職場で働くことが期待できます。

特に地方の医療機関や薬局など人手不足の傾向の地域では、給与水準が高い傾向にあるのが特徴です。また、転職先で管理薬剤師として勤務することで手取り額を増やせる可能性があります。

手取りを増やすために転職する際のポイント

手取り額を増やしたいと転職したものの、「予想通りには手取り額が増えなかった」「手取り額が変わらなかった」「逆に手取り額が下がってしまった」となるかもしれません。このような事態を避けるためにも、ただ給与が高い職場を選ぶだけでなく、いくつかの重要なポイントを抑えることが必要です。手取り額を増やすための成功ポイントを3点以下に紹介します。

手取り額以外の希望条件を明確にする

手取り額の増加を目指して転職する際には、手取り額だけでなくその他の条件もしっかりと確認することが重要です。勤務地、労働時間、福利厚生、職場の雰囲気、キャリアアップの機会など、総合的な待遇を考慮することが成功の鍵です。

手取り額は増えたものの、職場環境が合わずにストレスを感じ、長期的には満足できない可能性もあります。自分に合った転職先を見つけるためにも、事前に希望条件の優先順位をつけることが重要です。

手当の多い会社に転職する

手取り額を増やすためには、手当が充実している会社を選ぶことが効果的です。通勤手当や残業手当はもちろんのこと、資格手当や役職手当など、さまざまな手当が手取り額を大きく左右します。特に資格手当が多く支給される会社では、資格取得によるキャリアアップと手取り額の増加を同時に目指すこともできるでしょう。

ただし賞与は基本給を基準に計算されるため、あえて基本給を低く・手当を多くする会社もあります。その場合、月給は多く見えるものの年収では思ったほど多くないこともあるため、注意が必要です。

転職サイトや転職エージェントを活用する

薬剤師の転職に特化したサイトやエージェントを活用することで、手取り額を増やせることもあります。転職市場の最新情報を提供し、自分のスキルや経験に合った求人を見つけるのを助けてくれるとともに、希望する手取り額に合った求人を紹介してくれるのも転職サイト・転職エージェントを利用するメリットです。

また、転職エージェントは、書類の準備から面接対策、企業との日程調整まで、転職活動全般をサポートしてくれるため、転職活動をスムーズに進められます。

転職で手取りアップ!薬剤師としてさらなる活躍を

薬剤師としての手取り額は、初任給の平均が約23.4万円であり、全体の平均が約33.4万円です。ただし、物価の高騰がある中で、手取り額を増やすことは重要です。所得控除制度の活用やふるさと納税、資格取得、そして効果的な転職活動を通じて、手取り額を増やせるかもしれません。

また、転職によって手取り額を増やせても、ストレスや時間外労働などが増えるのでは良い結果につながらない可能性があります。手取り額以外の条件も考慮に入れ、職場環境にも注目して会社を選ぶようにしてください。薬剤師としてキャリアを充実させ、より良い生活を送るためにも、慎重に働く場所を選ぶことが大切です。

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監修者のご紹介

星野 匡宣(薬剤師)

1998年、昭和薬科大学卒。多摩大学大学院にてMBA取得。
調剤薬局チェーンにてマネージャーを経験後、2009年にファーマリンクに入社。現在は、2023年にファーマリンクと合併したブラン・ド・ブランの執行役員。キャリアカウンセラーとしても活躍中。

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